賃貸住宅で設備が壊れたら誰が直す?|民法の修繕のルールと連絡の手順

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賃貸住宅で設備が壊れたら誰が直す?|民法の修繕のルールと連絡の手順

賃貸の部屋で給湯器が壊れた、エアコンが動かない、水漏れした――修理は自分で手配してよいのか、費用は誰が払うのか。答えの土台は民法にあります。条文と国土交通省のガイドラインをもとに、借りている人がまずすることを整理します。個別の契約の内容によって扱いが変わることがあるため、最後は契約書も確認してください。

目次

結論:まず大家さん・管理会社に連絡する。修繕の義務は原則として貸主にある

  • 民法は、貸主(賃貸人)が使用に必要な修繕をする義務を負うと定めています。ただし、借りている人の責任で壊れた場合は別です(第606条)。
  • 修繕が必要になったら、借りている人は遅滞なく貸主に知らせなければなりません(第615条)。
  • 知らせても相当の期間内に修繕されないときや、急迫の事情があるときは、借りている人が修繕できます(第607条の2)。

民法の関係する条文

条文内容
第606条(賃貸人による修繕等)賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。
第615条(賃借人の通知義務)賃借物が修繕を要するときは、賃借人は、遅滞なくその旨を賃貸人に通知しなければならない(賃貸人が既に知っているときを除く)。
第607条の2(賃借人による修繕)修繕が必要な旨を通知し、又は賃貸人が知ったのに相当の期間内に修繕をしないとき、急迫の事情があるときは、賃借人は修繕をすることができる。
第608条第1項(費用の償還請求)賃借人は、賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
出典:民法(e-Gov法令検索)。第615条・第607条の2は要旨。

壊れたときの手順

  1. 被害を止める:水漏れなら止水栓やメーターのバルブを閉める(水漏れの応急処置)。ガスのにおいがするならガス臭いときの対処を優先する。
  2. 貸主・管理会社に連絡する:いつ・どこが・どうなったかを伝え、写真を残す。連絡した日時も記録する。
  3. 修理の手配を確認する:誰が業者を手配するか、費用を誰が払うかを、作業の前に確認する。
  4. 自分で手配するのは最後の手段:相当の期間内に修繕されない、または急迫の事情がある場合に限られる。費用の精算のため、見積書・領収書を保管する。

退去のときの負担の考え方

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、経年変化や通常の使用による損耗の修繕の費用は賃料に含まれるという考え方を示しています。借りている人が負担するのは、故意・過失や通常の使用を超える使い方による損耗です。ガイドラインに法的な拘束力はなく、契約の特約の内容によって扱いが変わることがあるため、契約書を確認しましょう。

冬の朝にお湯が出ない場合は給湯器の凍結、給湯器のエラーは給湯器の交換前チェック、電気が急に消えた場合はブレーカーが落ちたときも参考にしてください。

よくある質問

Q. 夜中に水漏れして管理会社につながりません。業者を呼んでもよいですか?

民法は、急迫の事情があるときは借りている人が修繕できると定めています。まず止水栓を閉めて被害を止め、連絡を試みた記録と、業者の見積書・領収書・写真を残しておきましょう。費用の扱いは、あとで貸主と相談します。

Q. エアコンや給湯器の故障の修理代は誰が払いますか?

部屋に備え付けの設備が使用に必要な修繕を要する場合、修繕の義務は原則として貸主にあります。ただし、借りている人の責任で壊した場合や、契約に別の定めがある場合は扱いが変わるため、契約書を確認し、貸主に相談してください。

Q. 自分で修理した費用は返してもらえますか?

貸主が負担すべき必要費を支出した場合は、直ちにその償還を請求できると民法に定められています。見積書・領収書・写真と、貸主に連絡した記録を残しておきましょう。

出典(2026年10月27日確認)

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